安藤ハザマ、中性子遮へいコンクリートの製品充実
安藤ハザマは4月2日、高エネルギー加速器研究機構と共同開発した中性子遮へいコンクリートについて、生産性を向上し、より充実化した製品ラインアップを発表した。同社の製品は、大強度陽子加速器施設「J-PARC」の物質・生命科学実験施設のビームライン遮へい体などで実績がある。
これまで、製造過程での課題として、ホウ素を含んだ特殊骨材の影響によるコンクリートの硬化遅延があったが、同社では、硬化遅延と骨材量の最適化を図り、従来品から約5%のコストダウンを実現した。これにより、従来品と同程度に被ばく量を減衰させるのに必要なコンクリート厚さは、最大で3.5cm増すが、施設設計への影響はほとんど生じないとしている。
また、燃料電池やがん治療施設など、中性子利用の多様化に伴い、利用目的に応じた遮へい性能を満たす製品ラインアップの充実化も図っている。