放医研、マウス受精卵で宇宙実験

2015年4月9日

 放射線医学総合研究所は4月8日、国際宇宙ステーション(ISS)でマウスの凍結受精卵を用いた宇宙実験を行うと発表した。放射線感受性の異なる複数系統のマウスの受精卵を使用し、ISSの日本実験棟「きぼう」で約6か月間、-95度で冷凍保存し、その後地上に戻して受精卵を発生させ、宇宙放射線被ばくによる個体発生、発生後の寿命や発がん、遺伝子変異への影響を調べ、将来の有人宇宙調査活動に伴う放射線防護の知見を得るもの。
 実験では、宇宙環境が及ぼす影響を調べるため、専用チューブに入れた受精卵100本を2セット用意し、ぞれぞれ、ISSへの打上げ、宇宙航空研究開発機構の施設での保管を行い比較する。
 マウス受精卵は13日、専用機に搭載して米国空軍基地より打ち上げられる予定。