日立造船 15台目の汚染水貯蔵タンク出荷
日立造船は28日、15台目の福島第一原子力発電所向け工場完成型汚染水貯蔵タンクの製作を終え、同社堺工場から出荷したと発表した。
汚染水貯蔵量の増強に対応するために日立GEニュークリアエナジーが発注した同タンクは、直径12メートルで高さ約12.5メートルの平底縦置円筒型で、容量は約1,220立方メートル、重量90トン。工場で製造し現地に搬入する「工場完成型タンク」としては最大級の大きさとなる。同社が培ってきた使用済み燃料貯蔵・輸送容器や産業向けプロセス機器などの製造技術を活かし、高品質の原子力仕様タンクを短期間で納品できたとしている。
同社では被災地復興支援として、2012年に米袋全量検査実施のためのベルトコンベア式放射性物質濃度検査装置「アスカHTX-100」を福島県内に30台以上、2014年にあんぽ柿をトレー出荷箱ごと測定できる放射性セシウム濃度非破壊検査機器「めぐみ」を同県伊達市などの果実選果場に10台納入。また、同社開発の汚染災害廃棄物用放射性物質濃度検査装置も、川内村対策地域内の廃棄物処理業務で活用されている。