関西電力、高浜3、4号機の運転差止め仮処分決定で不服申し立てへ
関西電力は、4月14日の福井地方裁判所による高浜3、4号機の運転差止め仮処分決定について、決定分の詳細を確認の上、速やかに不服申し立ての手続きを行うとともに、再稼働に向けたプロセスへの影響を最小限に留めるよう、引き続き同機に係る安全性の主張・立証に全力を尽くしていくとのコメントを発表した。
高浜3、4号機は2月、原子力規制委員会により新規制基準適合性審査で原子炉設置変更許可を受けており、関西電力は、福井地裁で2014年12月に仮処分の申し立てがなされて以降、申し立ての却下を求めるとともに、規制委員会の審査会合で説明してきた内容も含め、安全性が確保されていることを科学的・専門的知見に基づき主張してきたとしている。
関西電力の原子力発電所を巡る訴訟としては、2014年5月に同じく福井地裁で、大飯3、4号機の運転差止め請求を認める判決があり、同社は判決の翌日に控訴している。
4月14日に行われた原産年次大会のセッションの中で、21世紀政策研究所の澤昭裕氏は、今回の高浜3、4号機運転差止め仮処分について、原子力を巡る「規制的不透明性」の問題ととらえ、「特に訴訟リスクが大きくなっている」などと述べている。