[原子力産業新聞] 1999年11月18日 第2013号 <2面>

[長期計画] 第3分科会、仏FBR研究の現状を報告

原子力委員会の長期計画策定会議・第3分科会の第3回会合が11日、東京都内で開かれた。今回は電力、原研とフランスの高速増殖炉開発・研究の現状について報告された。

その中で原電の山崎亮吉委員から、検討しているFBR実証炉の建設費は現在の軽水炉に対して100万キロワット換算で1.3倍を達成できる見通しを得たことを明らかにした。山崎委員は「実用化時には既存の軽水炉と同程度までコストを下げることを目標としているが、軽水炉のコストも急速に下がっているので、相当の努力が必要。将来は発電コストで評価したい」とし、開発体制としてはそれぞれが役割分担して一体となって進めるべきだと強調した。

また米国のFBRの状況について山崎委員は、米国の新しい動きとして、DOEが原子力エネルギー研究イニシアチブ(NERI)プログラムの予算を付け、 小型高速炉中心の検討を始めたこと、FFTE(高速中性子束試験施設)を再利用しようという動きがでてきていると説明した。


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