[原子力産業新聞] 2000年1月5日 第2019号 <3面>

[欧州] 電力事業団体が合併、「電事連」として機能へ

先月の10日付けで電気事業協調欧州委員会(Eurelectric)が伝えたところによると、このほど同委員会と国際発送配電事業者連盟(UNIPEDE)は正式に合併することになった。

電気事業協調欧州委はもともと、欧州の電気事業者の声を一本化してEC委員会に対応していくため、UNIPEDEらが中心になって90年に創設した機関、UNIPEDEと合併後は欧州の「電気事業連合」として、欧州大陸における電気事業および政治情勢の環境変化に一層的確に対応していくとしている。また、組織構造の改善と諮問手順の簡素化を実現し、自由化された欧州の電力市場で活動するすべての事業者に替わって、彼らの意見を厳然たる態度で主張していく。両者はすでに過去2年にわたり、ブリュッセルにある双方の事務局を共有している。

新組織の総裁にはEurelectricの現総裁でドイツRWEグループのR・ビエホフ総裁が全会一致で選出された(任期は2002年6月まで)ほか、副総裁には仏電力公社(EDF)のF・アイユレ総裁が2000年6月までの任期で選出された。また、ベルギー国営電カエレクトラベル社のP・ブルティール氏が来年末までの任期で事務局長職を務めることになった。

ビエホフ総裁は新組織の構造について、「自由化された欧州市場では電力部門が拘束を受けずに機能できるという実態を反映したものになった。と説明、所属団体に影響を及ぼす政治的、戦略的な問題に対し、産業界の声を一つにまとめて対抗する推進力になるだろうと明言した。


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