[原子力産業新聞] 2000年1月5日 第2019号 <6面>

[日新ハイボルテージ、ラジエ工業] 「照射」合弁会社設立へ

「日新エレクトロンサービス」

日新電機の全額出資子会社である日新ハイポルテージ(京都市、小林英祐社長9とラジエ工業(高崎市、富田恵一郎社長)は、電子ビームサービスの合弁会社「日新エレクトロンサービス」を設立する。300万電子ボルト、150キロワットの電子ビーム照射装置を設置、4月を目処に操業を開始する。資本金は9,500万円で、出資比率は日新ハイポルテージが85%、ラジエ工業が15%。本社と工場は前橋市の日新電機前橋製作所構内に置き、社長には箱田結・日新ハイポルテージ常務が就任する。

電子ビーム照射は、電線などの耐熱性向上や磁気テープなどの表面加工、半導体の機能速度の改善、医療用具等の滅菌、殺菌など幅広い利用が実用化されており、最近では排煙の脱硫、脱硝装置にも使われ注目されている。

また最近のプラスチック加工では、健康や環境保全に配慮した製品の開発が強く求められており、省エネルギー、クリーンな反応処理法として期待される電子ビーム照射の需要拡大が見込まれている。新会社は、既存装置では対応できなかったエネルギー領域の電子ビーム照射装置を設置して、主にプラスチック加工のための電子ビーム照射サービスを請け負うとともに新規需要にも対応していく。初年度2億円、3年後には5億円の売上を目指す。


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