[原子力産業新聞] 2000年1月20日 第2021号 <2面>

[運転実績] 1999年、年間利用率80.6%

通産省調べ、4年連続80%台堅持

通産省・資源エネルギー庁は7日、1999年の発電用原子力発電所(51基、総出力4,491万9,000キロワット)の年間運転実績を発表した。それによると、99年の年間を通しての設備利用率は80.6%、時間稼働率は81.2%を記録。96年から続いている「利用率80%以上」の好調を維持し続けているものの、過去最高の実績を残した98年(利用率82.8%、稼働率83.3%)に比較すると、やや低調だったことが明らかになった。

99年は年初の1月から利用率81.9%を記録し好調にスタート。以降も2月は78.9%(98年71.1%)、3月は83.8%、4月は80.5%とまずまずの値を記録していた。しかし夏期需要期を目前に控えた5月と6月にそれぞれ71.9%、71.4%と大きく落ち込んだ(前年同期はそれぞれ85.5%、82.3%)ことに加え、肝心の7、8月にも84.3%、86.9%(前年同期88.5%、90.6%)と今ひとつ伸び悩み、これらが前年に較べた際に、利用率が若干低下する原因となったようだ。

炉型別にみると、BWR(28基、2,555万1,000キロワット)は好調で、前年比1.2ポイントプラスの81.8%を記録。一方、 昨年好調で、年間利用率アップに貢献したPWR(23基、1,936万6,000キロワット)は、長期停止したユニットがあったことも影響して、 昨年比マイナス6.5ポイントの79.1%にとどまった。電力会社別の利用率(カッコ内ま稼動率)は以下のとおり。

▽北海道電力 (PWR 2基)=82.3% (82.8%)
▽東北電力 (BWR 2基)=89.6% (89.6%)
▽東京電力 (BWR 17基)=84.9% (85.4%)
▽中部電力 (BWR 4基)=83.3% (83.5%)
▽北陸電力 (BWR 1基)=75.4% (75.8%)
▽関西電力 (PWR 11基)=78.6% (79.3%)
▽中国電力 (BWR 2基)=84.9% (85.1%)
▽四国電力 (PWR 3基)=81.8% (82.3%)
▽九州電力 (PWR 6基)=84.0% (84.9%)
▽日本原子力発電 (BWR 2基・PWR 1基)=42.3% (42.7%)。

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