[原子力産業新聞] 2000年2月10日 第2024号 <2面>

[原子力発電技術機構] 3件のトラブルすべて「軽微」

 原子力発電技術機構(NUPEC)は1月25日、原子力発電所事故・故障評価検討委員会(委員長・近藤駿介東大教授)を開催し、昨年10月〜同日までの間に原因と対策についてプレス発表した原子力発電所のトラブル(3件)についての国際原子力事象評価尺度(INES)正式評価を決定した。

 原子力発電所などでトラブルが起こった際、発生後に通産省・資源エネ庁がINESに沿った暫定評価を行っているが、今回発表された評価結果は、事故・事象について原因究明が行われ再発防止策が確定した後、NUPECに設置された同評価検討委が専門的・技術的な立場から検討を実施し、正式評価として発表されるもの。なお同評価検討委は現在、4半期に1回の割合で開催されている。

 今回評価の対象となったトラブルは(1)原電の敦賀発電所2号機で発生した、炉内中性子計測装置収納管のひび(2)東電の福島第1・2号機で発生した、原子炉冷却材再循環ポンプ回転速度計の指示の変動(3)東電の福島第2・1号機で発生した、制御棒位置指示系の不具合――の3件。結果は全て「レベル0マイナス」とされ、全てが非常に軽微なものであった。


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