[原子力産業新聞] 2000年2月17日 第2025号 <1面>

[原子力安全委員会] 「装荷は妥当」通産大臣に答申

 原子力安全委員会は14日、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所3号機(BWR、110万キロワット)にウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を装荷する原子炉設置変更について、原子炉等規制法に規定する許可基準の適応は妥当との判断を下し、同日、通産大臣に答申した。

 東京電力は昨年3月、柏崎刈羽3号機におけるプルサーマルに関する原子炉施設変更の許可を申請。安全審査を終えたエネ庁は同年7月に、原子力委員会および安全委員会にダブルチェック諮問を実施していた。これを受けた安全委は、原子炉安全専門審査会へ調査審議を指示して、同専門審査会は炉心、核設計、熱水力設計、動特性ほか多数の項目で厳密な審査を行った結果「本原子炉の設置変更後の安全性は確保し得るものと判断する」との結論に達し、14日、安全委に報告した。

 安全委は合わせて通産省に対し、BNFLデータ不正問題の反省などを踏まえて(1)燃料加工メーカーが実施する品質管理および品質保証活動が適正に行われることを設置者が確認するよう指導すること(2)詳細設計時および取り替え炉心設計時、定期検査時に、原子炉停止余裕などの炉心特性が基本設計に包含される範囲であることを評価・確認し、その結果を報告すること――も要請した。


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