[原子力産業新聞] 2000年2月17日 第2025号 <2面>

[原電] 敦賀3・4号増設、地元へ初の説明

 日本原子カ発電が建設を計画している敦賀発電所3・4号機について、同社の鷲見禎彦社長は10日に敦賀市を訪問し、同市の河瀬一治市長に対して増設計画の概要を説明し、理解を求めた。敦賀3・4号機の建設について、同社が立地点の自治体に対して正式に説明を行うのは初めてのこと。

 鷲見社長はまず、昨年7月に1次冷却水漏れで停止後、そのまま第10回定期検査を実施している敦賀2号機(PWR、116万キロワット)も試運転が非常に順調に進んでいることについて、地元の理解・協力に対する感謝の意を表明。続いて同3、4号機増設についての概要を説明したところ、河瀬市長も一定の理解を示したという。

 3、4号機増設計画では、3号機2008年、4号機は2009年の運開を予定しており、炉型はともに改良型加圧水型軽水炉(APWR)を採用する予定。同計画については昨年に、増設促進のための陳情が市議会で採択されているなど準備は着々と進んでいたが、敦賀2号機のトラブルや臨界事故の影響を受けて、事前了解願いの提出が遅れていた。増設には2号機の安全運転および地元の理解が前提となることから、同機の運転が軌道に乗った段階で、増設計画は新たなフェーズに入る可能性も出てきた。


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