[原子力産業新聞] 2000年2月24日 第2026号 <2面>

[茨城県・東海村] JCO事故意識調査

 茨城県・東海村はこのほど、昨年末から1月にかけて実施した「防災とまちづくり」アンケートの調査結果を広報誌に掲載した。調査はJCO事故時の状況や原子力に対する意識などについて聞いたもので、事故の影響が強く残っている時期でもあり、原子力施設の安全への不安や原子力推進に対する躊躇など事故前と比べ厳しい見方をしており、また重大な原子力事故等の時に「頼りになる」のは「村(村長)」や近くの原子力関連施設の専門家」という身近な人という結果となった。

 アンケート調査は無作為に選んだ住民1426人(20歳以上〜70歳未満)にアンケート用紙を郵送し、1月7日までに回収した546人からの意見を集計したもの。それによると、事故直後に「知りたかったこと」は「健康への影響」「汚染の程度」「放射線の量」と続き、「事故の原因」はその次に続いている。また「行政はどのように情報を伝えるべきか」との質問では、「何事も状況がはっきりしてから」というのが9.5%だったのに対して「状況がはっきりしていなくても、何らかの情報を出すべき」が72.5%と多数を占めた。自体が動くなかで「どんなことが一番知りたいと思ったか」については「健康えの影響」「事故現場はどうなっているか」が多かった。

 事故後に「放射能検査や健康診断に行ったかどうか」の設問では@放射能検査に「行った」48.4%、「行っていない」50.9%A健康診断に「行った」14.1%「行っていない」83.2%で、「行っていない」住民の割合が高かった。その理由は「必要を感じなかった」が61.0%となっている。さらに「緊急事態の際、誰からの情報が信頼できるか」では「村(村長)」74.9%、「東海村にある原子力関連施設の専門家」45.1%と多く、続いて「県(知事)」29.7%、「原子力委、安全委」28.0%、「国」25.8%などとなっている。

 一方、今後の原子力開発等について聞いたところ、「石油に代わるエネルギーとしての原子力の開発について」は「どちらかというと賛成」28.2%、「賛成」15.0%賛成の意見が4割を超えているが、「反対」も26.7%見られる。原子力施設の安全性について「事故前」と「事故後」の考え方については、事故前が6割以上が「安全」と答えたが、事故後は「危険」が8割近くにのぼっている。「原子力」についての考え方も「事故前」では推進が52%、現状維持29.9%、廃止が11.7%だったものが、「事故後」は廃止40%になり、推進は32.2%、現状維持17.6%と原子力開発に対する不信感が増加している。


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