[原子力産業新聞] 2000年3月9日 第2028号 <3面>

[中国] 李鵬委員長、原発開発拡大を明言

 【深セン2月14四日発新華社=中国通信】李鵬中国共産党中央政治局常務委員・全国人民代表大会(全人代)常務委員長はこのほど、設置20周年を迎えた広東省深セン経済特区を訪れ、広東大亜湾原発の開発を始めとするこれまでの大きな成果を確認した。

 李委員長が稼働中の広東大亜湾(第1)原発および建造中の広東嶺澳原発1期工事(第2原発)の施工現場を視察したのは先月10日のこと。広東原発の開発について李委員長は、「第2原発は入念に、質・量ともに保証できるものを建設すべきだ」と述べ、第3(嶺澳2期)原発についても「資金の節約や安全確保という長所を活かして既存原発を拡張すること」を強調した。また、中国の原発建設においては自主技術での開発能力を高めるよう求めるとともに、広東省が今後、原子力発電所の建設経験を全国に提供することを希望した。

 広東大亜湾原発(各98万4000キロワット、PWR2基)は99年に134億6000万キロワット時を発電し、年間平均の設備利用率は86.4%に達している。この間、計画外の停止はなく、年間の販売収入は66億元、輸出外貨獲得額は5億6000万ドル、税引き前利益は23億元を記録し、工費の返済総額の64.8%にあたる35億1000万ドルの元利はすでに支払い済み。嶺澳1期工事の作業も順調で、土木・建築工事から据え付け段階に移っている。


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