[原子力産業新聞] 2000年3月9日 第2028号 <4面>

[原産] 2月の設備利用率77.1%に

 日本原子力産業会議の調べによると、2000年2月のわが国の原子力発電所(「ふげん」を含む)の運転実績は、設備利用率77.1%、時間稼働率@77.4%、時間稼働率A77.7%を記録した。

 期間中、定検に伴う停止を終えて発電を開始したユニットは、東京電力の福島第一3号機(7日)、同柏崎刈羽3号機(21日)、関西電力の美浜1号機(24日)、四国電力の伊方3号機(9日)で、B・PWR各2基ずつの計4基。一方で定検入りに伴い停止したものは、東京電力の柏崎刈羽1号機(17日)、関西電力の高浜3号機(16日)、九州電力の玄海2号機(16日)の3基で、前月の稼働状況(設備利用率76.3%、時間稼働率@76.4%、時間稼働率A76.6%)とほぽ同水準の、やや低調な値にとどまった。利用率100%を記録したユニットは34基を数えた。

 関西電力の大飯2号機は、14日から復水器への海水漏れのため電気出力を降下して細管等の点検を行っていたと ころ、19日復水器の真空度が低下しているのが確認されたため停止した。この際、運転員がCRTで真空度と発電機出力の指示を見間違えたことが判明したため、設備改善の他に運転員への基本操作再確認、教育訓練の強化を施すこととなった。

 炉型別の平均設備利用率は、BWR(ABWRを含む28基、2555万1000キロワット)71.2%、PWR(23基、1936万6000キロワット)84.7%で、ATR([ふげん」、16万5000キロワット)100%。また、電力会社別の平均設備利用率は、日本原子力発電(3基、261万7000キロワット)44.3%、北海道電力(2基、115万8000キロワット)100%、東北電力(2基、134万9000キロワット)61.2%、東京電力(17基、1730万8000キロワット)80.4%、中部電力(4基、361万7000キロワット)45.3%、北陸電力(1基、54万キロワット)100%、関西電力(11基、976万8000キロワット)87.7%、中国電力(2基、128万キロワット)100%、四国電力(3基、202万2000キロワット)84.3%、九州電力(6基、525万8000キロワット)72.6%などとなった。


Copyright (C) 2000 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.