[原子力産業新聞] 2000年4月20日 第2034号 <5面>

[資源エネ庁] 設備利用率80.1%

通産省産省・資源エネルギー庁は5日、99年度の原子力発電所設備利用率を発表した。これによると、営業運転中の全原子力発電所(51基、4491万7000キロワット)の年度平均利用率は、95年以来5年連続で「大台」を超える80.1%を記録。また定期検査日数や1基あたりのトラブル発生数もそれぞれ短期/少数であり、わが国の原子力発電所は引き続き、高い水準で運転が行われていることが明らかになった。

99年度原子力発電所設備利用率の内訳を見ると、BWR(28基、22555万1000キロワット)は期間内に1783億キロワット時を発電し、79.5%の利用率を。またPWR(23基、1936万6000キロワット)は1376億キロワット時を発電し、79.5%の利用率を。またPWR(23基、1936万6000キロワット)は1376億キロワット時を発電し、80.9%の利用率をそれぞれ記録している。

なお総合利用率は、98年度の利用率(84・2%)に比べてやや低下しているが、その理由についてエネ庁は@敦賀発電所2号機、大飯発電所2号機のトラブル停止A東海第1発電所のトラブルによる定期検査の延長なとが原因と分析している。また99年度に起きたトラブルだが、期間内に報告されたものは29件だった。これを1基あたりの報告件数に直すと0.6件となり、トラブルの起こる確率は引き続き最少のレベルを維持している。

一方、定期検査期間は平均で107日と、昨年(平均103日に続く90年代で2番目の短期間を記録した。利用率に大きな影秤を与える定検期間は、90年度には平均177日だったが、各電力の努力により93年度には145日、96年度には131日と、着実に減少していた。


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