[原子力産業新聞] 2000年5月11日 第2037号 <1面>

[核不拡散] NYでNPT運用検討会議

山本外務次官が演説

核不拡散条約(NPT)に関する運用検討会議が4月24日からニューヨークで開幕した。19日まで開かれている。同会議は1970年に5核兵器国以外への核兵器の拡散を防止するとともに、核兵器国については核軍縮交渉義務を定める等を目的に発効したもので、条約発効後25年目にあたる95年に条約の無期限延長が決定。この時に運用検討会議を5年ごとに開催することが決められ、今回の会議は無期限延長決定後最初の会議となる。論点は核不拡散と核軍縮のための原則と目標がどの程度達成されたかについての評価。

日本政府の代表として同会議に出席した山本一太外務政務次官は初日の24日に本会議で一般演説を行い、5年前の無期限延長は正しい選択であり、締約国も9か国増えるなど「その普遍性は一層増した」と振り返った。また「我が国の核軍縮・不拡散政策の原点は、唯一の被爆国としての広島・長崎の体験にある」とし、今会議が核廃絶に向け一歩一歩着実に前進する意志を改めて確認することが最大の意義だと強調した。


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