[原子力産業新聞] 2000年5月11日 第2037号 <2面>

[WIN]「ウィン・ジャパン」発足

まずPA情報共有化へ

原子力に携わる女性たちの世界的機構であるWIN(Women in Nuclear)の国内組織「WIN−Japan」の設立総会が4月25日、東京・千代田区の大手町ビルで開催された。電力、メーカー、関係機関などから54名が正会員に、また13名が賛助会員として参加し、設立当初から上々の滑り出しとなった同組織だが、設立総会では、会長に設立発起人の一人であった小川順子日本原子力発電広報部次長・原子力理解促進グループマネージャーが選任されたほか、5名の理事の選任および会の規約が承認された。

冒頭、挨拶に立った小川次長は「こうした出会いを無駄にすることなく、知恵を出し合って原子力の理解促進に役立てていきたい。PAがより良く回っていくように、このネットワークを役立てて欲しい」と、会員に呼びかけた。

WINは、「女性には科学技術や巨大産業に対する特有の見方、感じ方があり、女性や若年層に対しては、女性が対応するほうが成果があがるのではないか」との見地から、原子力・放射線の仕事や研究にかかわる女性たちが、一般の人々へ向けた理解解促進活動を行う際の成果を、より一層高いものとすることを目指すとともに、原子力・放射線の分野で働く女性たちの交流や国際理解を深めることなどを目的に、ヨーロッパを中心に設立された国際ネットワーク組織。現在の会員数は、48か国1,300名を数えるという。

その日本組織であるWIN-Japanでは今後、活動の中心を電子メールやホーム・ページによる情報交換といったネットワーク活動に置き、主としてPA情報の共有化を進めることによる原子力や放射線に関する理解促進を目指し、将来的にはWIN世界大会の日本開催も視野に入れていくということだ。


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