[原子力産業新聞] 2000年5月11日 第2037号 <5面>

[IHI] 六ヶ所村にメンテ会社設立

核燃サイクル事業拡大見込む

石州鳥播磨重工業(IHI)は4月25日付けで、青森県六ヶ所村にある日本原燃の原子燃料サイクル施設の保守メンテナンス事業を行う新会社「青森プラント」(青森県上北郡六ヶ所村大字尾駮字野附)を設立した。IHIグループ全体の技術、人材、資金をもとに、同施設が全て完成する2005年以降に予想される保守・メンテナンス分野の事業拡大に対応するのが狙い。新会社はまた、地元の雇用促進と技術面も含めて地元企業と提携しながら事業展開を図っていく。

新会社の資本金は3,000万円で、出資比率はIHI60%、石川島プラント建設(IPC)30%、石川島検査計測(IIC)10%。社長には、IHIエネルギー事業本部の河原幹男原子力事業部長が就任した。2004年度には10億円の売上を見込んでいる。IHIが培ってきた原子力プラント技術をはじめ、物流や廃棄物処理、クレーン技術などを活用し、保守・メンテナンスのほか、検査・計測・分析関連の事業も手掛ける。

原子燃料サイクル施設ではIHIが施工した高レベル放射性廃葉物貯蔵管理センターをはじめ、一部の施設がすでに運転を開始しており、現在大規模な再処理施設の建設工事が進んでいる。2005年以降には、全ての施設が完成し稼働が開始される予定となっている。


Copyright (C) 記事の無断転用を禁じます。
Copyright (C) 2000 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM,INC. All rights Reserved.