[原子力産業新聞] 2000年6月1日 第2040号 <3面>

[米国] 原発管理会社に運転認可が譲渡

NRCが承認

 米国原子力規制委員会(NRC)は5月15日、米中西部の電力4社が所有していた原子炉7基の運転認可を、4社が設立したニュークリア・マネージメント社(NMC)に譲渡することを承認した。

 NMCは昨年2月にアライアント・エナジーIES電力、ノーザンステーツ・パワー(NSP)社、ウィスコンシン・エレクトリック・パワー社、およびウィスコンシン・パブリック・サービス社が設立した合弁企業。電力市場の全面的な自由化を前に、それぞれが操業する原子炉の運転認可をNMCに統合し、運転の代行のほか保守点検の責任を持たせることによって良い運転慣行を分かち合うなど、一層効果的な運転管理を目的としている。

 NRCの今回の承認で規制上の問題がなくなったことから、NMCはこの夏にも次に挙げる7基、370万kW分の原子炉の運転代行を正式に開始する。すなわち、アライアント社などが所有するデュアン・アーノルド発電所、NSP所有のプレーリーアイランド発電所の2基とモンティセロ発電所、ウィスコンシン・エレクトリック社のポイントビーチ発電所の2基、およびウィスコンシン・パブリック・サービス社やアライアント社など複数で所有するキウォー二発電所だ。

 なお、発電所の所有権は4社各社がそのまま保持するほか、発電電力の管理や事故時の賠償保険、および廃止措置費用も所有会社が継続して責任を持つことになる。


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