[原子力産業新聞] 2000年7月27日 第2048号 <3面>

[ドイツ] 欧州最大の民間電力会社が発足

ドイツで第2位と第3位の電力グループである VEBA と VIAG が合併し、「E・ON エネルギー社」として正式に発足したことが14日付けで明らかになった。

RWE エネルギー社を追い越してドイツで最大の電力会社、最大の原子力発電会社となった新会社は、6月13日に EC が条件付きで両グループの合併を認めたのを受けて発足した。同社は VEBA の子会社のプロイセン・エレクトラや VIAG の子会社であるバイエルンベルク電力を通じて国内で稼働する19基の原子炉のうち12基のすべて、または一部の所有権を保有。欧州全体でも単一の民間電力企業としては最大規模となり、フランス国営の仏電力公社、イタリアの ENEL と肩を並べることになった。

両グループが合併で合意したのは昨年9月のこと。しかし、国力市場が寡占化され競争原理が損なわれることを懸念した EC と独連邦政府カルテル局の指示により、両グループは他社の持ち株の一部売却などに応じている。

ドイツでは99年実績で RWE 社が1,360億kWh を発電。第2位以下はプロイセン電力、バイエルンベルク社、EnBW社、VEAG社の順となっている。


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