[原子力産業新聞] 2000年8月3日 第2049号 <2面>

[科技庁] 放射性物質の保全管理で検討会

 科学技術庁は近く、原子力安全局に「放射性物質の適切な保全管理のあり方に関する検討会」を設けて検討を開始する。

 最近、各所に管理されずに置かれていたモナザイト鉱の問題や放射性同位元素が金属スクラップに混入していたなどの問題が明らかになり、生活環境の周辺に管理されずに存在する放射性同位元素や核燃料物質などの管理や処置の強化が求められている。

 すでに科学技術庁では、問題の所在地とその周辺で安全確認を実施し実際の健康影響等はないことを確認しているほか、所有者に対する管理指導などを進めている。しかし国民に無用の懸念、混乱を招く恐れもあることから、こうした放射性物質の管理・処置の改善方策を法的な措置も含めて早急に検討することにした。必要に応じて有識者からの意見を聞く。検討会の主査には、財団法人原子力安全研究協会の浜田達二常任理事に名前があがっている。そのほかメンバーには放射性物質の管理や評価に携わる専門家や消防関係者、マスコミ関係者などから人選中。検討会は公開で開かれ、年内を目処に終える予定。


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