[原子力産業新聞] 2000年8月3日 第2049号 <3面>

[中国] 世界最大規模の揚水発電所完成

[広州7月19日発新華社-中国通信]
中国の広州で世界でも最大規模の揚水発電所が7月19日に完成した。

総出力240万kW の同発電所は中国が建設する揚水発電所としても初の大型発電所。広東大亜湾原子力発電所 (各98万4,000kW、PWR 2基) における安全かつ経済的な運転を保証するために建設されたもので、広東電力網と香港電力網の負荷を調整したり、事故時に対応する役割も担っている。広東大亜湾原発や広東電力網および香港電力網の余剰電力を利用して下池の水を上池にくみ上げておき、ピーク時に下池に落として発電。電力網への供給を増やしたいとしている。

建設工事には広東電力集団公司のほか、国家開発投資公司、広東核電投資公司が共同出資しており、2億ドル (218億円) のフランス政府借款 (一期工事) と2億ドルのアジア開発銀行融資 (二期工事) を利用して機械・電気設備を導入した。一期工事ではフランスのアルスソム社が、二期工事ではドイツのシーメンス社を中心とする企業連合が機械・電気設備を供給している。


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