[原子力産業新聞] 2000年8月10日 第2050号 <3面>

[米国] エンタジーとFPLグループ、合併で米最大の電力に

原子力設備では全米2位

米国の大手電力会社である FPL グループとエンタジー社は7月31日、対等合併することで合意に達したことを明らかにした。

合併後の名称はまだ決まっていないが、270億ドルの市場価値を持つ新会社は米国南東部の州を中心に630万人の顧客を抱える北米でも最大の電力会社となる。総発電設備で見ても新会社は4,800万kWで米国最大規模。このうち1,000万kWが原子力発電設備であることから、原子力発電会社としても4月に承 認された PECO 社とユニコム社の合弁企業であるエクセロン社に次いで第2位の位置を確保することになった。この合併により、エンタジー社が所有していたグランドガルフ1号機、ピルグリム1号機、ウォーターフォード3号機、リバーベンド1号機、アーカンソーニュークリアワン1、2号機、および FPL が所有していたターキーポイント1、3号機、セントルーシー1、2号機が新会社の所有となる。エンタジー社はまた、フィッツパトリック発電所、インディアンポイント3号機についても9月初句に買収を完了する予定だ。

「対等合併」とは言っても、新会社株の57%は FPL の株主が握り、残りがエンタジー社・株主の所有となる。FPL のJ.ブロードヘッド会長が新体制下で会長に就任するほか、エンタジー社のW.レオナード最高経営責任者が新会社の社長兼 CEO となる。経営本部は FPL が本拠を置いていたフロリダ州ジュノ・ビーチとし、エンタジー社の本拠地だったニューオリンズは電力グループの本部になる予定だ。両社は今後15か月以内に合併手続きを完了したいとしている。


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