[原子力産業新聞] 2000年10月5日 第2057号 <5面>

[新刊] 電力自由化事例検証の新刊発行

関西学院大学経済学部教授の野村宗訓氏が編著をつとめた「電力-自由化と競争」がこのほど刊行された。

本著は、「プール・システム」に基づく電力競争をいち早く導入し、新規制機関による規制改革を推進している英国の電力事業を主な分析対象としている。野村氏は「電力取引の論理や競争移行の実態に焦点をあて、電力改革を本格的に始動させる日本へのインプリケーションを導き出すことを狙っている。電力事業の政策プロセスにおいても他国の実験を参考にすることが意義深いと」と述べている。

第1章「自由化推進の潮流」では、競争原理適用の背景、英国の規制緩和の動向、欧州エネルギー政策の動向を紹介。第2章「電力事業の競争促進」では、電力事業の特性や競争導入の手法とモデルについてまとめられている。第3章「プールシステムの導入」では、英国型プールシステムの特徴を記述。さらに、第5章「競争導入効果の検証」では電力改革の成果や原子力発電の収益性にも触れている。

A5版、150ページ、同文館出版発行。定価2,000円 (税別)。


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