[原子力産業新聞] 2000年11月16日 第2063号 <3面>

[ウクライナ] K2R4計画で企業連合と契約

ウクライナの原子力発電会社であるエネルゴアトム社は10月27日、フメルニツキ2号機およびロブノ4号機 (各100万kW、VVER)を完成させる計画 (K2/R4) の予備契約をフラマトム社が率いる企業連合と結んだ。

この企業連合はフラマトム社のほかシーメンス SNP 社およびロシアのアトムストロエキスポート社で構成されており、18か月に及んだウクライナとの交渉の末、5億ドル (535億円) の K2/R4 の総合契約に関する技術と実務上の条件で合意に達したもの。正式な調印は来年1月になる。

同企業連合によると、首尾よく総合契約の調印にこぎ着ければ90年代に建設作業が中断した旧ソ連型の両ユニットの安全性は西側と同等レベルに改善されて完成する。「来月15日に閉鎖されるチェルノブイリ発電所の電力供給能力を経済的かつ生態系に優しい合理的な方法で補うことになる」と強調した。

ただし、同プロジェクトの成否は総見積もり費用である14億5,000万ドル (約1,500億円) のうち2億ドル (214億円) を欧州復興開発銀行 (EBRD) が融資するか否かにかかっていると言われており、EBRD は年末までにこの件に関する見解を明らかにすると予想されている。


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