[原子力産業新聞] 2001年2月22日 第2076号 <2面>

[総合エネ長] WGが原子力比率の向上必要と提示

1次エネルギーベースで

総合資源エネルギー調査会総合部会のエネルギーセキュリティワーキンググループ (WG。委員長・田中明彦東大院教授) は13日、第1回会合を開き、同調査会総合部会へ報告する「エネルギーセキュリティ確保の在り方」について審議を行った。

これは、エネルギーセキュリティに係わる国際的な政治情勢および、わが国のエネルギーセキュリティを取り巻く環境の変化などを勘案するとともに、ポートフォリオ理論を応用したエネルギー供給源リスクの定量的な評価を実施した上で、わが国が今後、エネルギーセキュリティを確保していくためにはどのような対応を取っていくべきかを提示したもの。わが国が主体的にとるべき対応、国際石油市場でのリスクヘの対応、わが国のアジア地域への政策的な働きかけの3点を、今後のエネルギーセキュリティ政策のあり方として挙げている。

このうち、わが国が主体的にとるべき対応では、リスクの低いエネルギー源へのシフトによるエネルギーセキュリティ確保策として、「原子力、石炭、新エネルギーなど石油代替エネルギーの利用」を掲げている。原子力については「供給源リスクの最小化という観点から石油等にくらべて相対的に優位であること、燃料加工工場でのストックなどにより数年分の原子力発電所の運転に要する燃料の備蓄効果があること」などを挙げてその優位性を明示した上で、「資源小国であるわが国が、原子力発電を安全かつ安定的に利用していくことは、世界のエネルギー供給構造の観点からも重要。したがって、わが国のエネルギーセキュリティ向上のためには、引き続き一次エネルギー供給に占める原子力の比率を高めていくことが重要ではないか」と、原子力比率を向上していく必要性を強調。

さらには「原子力の開発利用に対する国内外の理解を得つつ、今後とも原子力の安全確保や核不拡散に最新の注意を払い、安全運転の実績を積み上げていくとともに、着実に核燃料サイクルの実現に向けて、各事業を着実に進めていくことが重要ではないか」とし、WG として、今後とも更なる原子力開発利用が必要との認識を示した。


Copyright (C) 2001 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.