[原子力産業新聞] 2001年2月22日 第2076号 <3面>

[カナダ] OPG社2000年決算、純益が36%増加

ピッカリングA運転再開へ

カナダのオンタリオ・パワー・ジェネレーション (OPG) 社は7日、販売電力量の増加とコスト削減などにより昨年末の2000会計年度に純益が36%増の6億500万加ドル (484億円) に達したと発表した。

旧オンタリオ・ハイドロ社の機構改革により2年前に発足した OPG 社では、昨年の電力総販売量が99年実績の1,369億kW時から1,398億kW時に拡大する一方、購入した電力の量は51億kW時から33億kW時に低下した。総発電電力量の約半分は原子力発電所によるもので、大がかりな設備改善のために97年から運転を一時休止していたピッカリングA原子力発電所 (4基、216万8,000kW) が今後計画通りに運転を再開すれば、同社の競争力はさらに高まるとの見通しを明らかにしている。

この点に関して同社のT.スクワイア原子力担当副理事は今月上旬、「ピッカリングA−1号機は年末までに戦列に復帰する予定」と明言。残りの休止中ユニットすべてについても、規制当局の承認を得ながら2000年以降約6か月のインターバルで運転を再開させていくと発言したことが伝えられている。

OPG 社は化石燃料発電の970万kW のほか、原子力の880万kW、水力の730万kW など、合計約2,580万kW の発電設備を保有。昨年7月に英国のブリティッシュ・エナジー社が出資するブルース・パワー LP 社に対してブルースA、Bの両発電所を少なくとも2018年まで賃貸しすることで合意に達しており、カナダ原子力安全委員会やオンタリオ州エネルギー理事会などの認可・承認を待って今年半ばまでには取り引き契約が成立する見通となっている。


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