[原子力産業新聞] 2001年2月22日 第2076号 <4面>

[NEI-insight] 米産業界、情報交換で認可更新の申請準備期間を短縮

原子力産業界が長い間続けてきた原子力発電所の運転情報の交換が、いろいろな分野で実を結んできている。最近の成果の1つとしては、原子力発電所の運転認可更新申請の準備期間の短縮化がある。

カロライナ・パワー&ライト社 (CP&L) は昨年9月、米原子力規制委員会 (NRC) に対して、サウスカロライナ州のH.B.ロビンソン原子力発電所の運転認可更新申請スケジュールを1年間前倒しすると報告した。

その理由を「他の電力会社からの情報でプロセスの効率化ができたため」と同社は語った。コンステレーション・エナジー社は昨年3月、NRC からカルバート・クリフス原子力発電所の20年間の運転延長の認可を受け、その2か月後にはデューク・エナジー社もオコニー原子力発電所の2基のユニットの運転延長を認可された。両社は他の電力会社と運転延長の申請に関する情報交換を行っていた。

当初、CP&L 社は運転認可延長の申請を2003年に予定していた。現在、同社は2002年の第4四半期に申請を行う方針である。さらに、CP&L 社は2004年にもノースカロライナ州にあるブランズウィック原子力発電所の2基の運転認可更新を申請する予定である。また、同社の3番目の原子力発電所 (ハリス発電所) の運転認可が満了するのは2026年だが、CP&L 社は今後、ハリス原発の運転認可更新を申請するものとみられている。

「CP&L」社の原子力発電所は、われわれの最も効率的な電源であり、温室効果ガスの排出を伴わない発電量が増加したことは、電気料金の安定にとって決定的な役割を果たしている」と同社のスコッティ・ハイナント主席原子力担当部長は語った。


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