[原子力産業新聞] 2001年2月22日 第2076号 <5面>

[文部科学省] RI管理の徹底を

高槻駅事件踏まえて

文部科学省は9日、放射性同位元素の適切な保管管理について、関係する研究所、病院および販売、廃棄等の事業者に対して、放射性同位元素がみだりに持ち出されることがないよう科学技術・学術政策局原子力安全課長名で通知を行った。

昨年12月20日、大阪府高槻市において、日本たばこ産業の医薬総合研究所 (JT 研) の職員が JR 高槻駅において放射性物質をばら撒くという事件が発生したことを受けたもので、再発防止にむけた管理の徹底を指示したもの。

今回の通知では、適切な保管管理の徹底を行うため、規制対象事業所に対し、管理区域への入退室管理、扉等の施錠や鍵の管理、定期的な在庫量の確認、教育訓練の徹底を行い、放射性同位元素がみだりに持ち出されることのないよう、適切な保管管理の徹底を指示している。

また、抜き打ち立入検査の拡充をはかり、事前通告なしの立入検査 (いわゆる抜き打ち立入検査) の対象範囲を拡充する旨を通知した。文部科学省は、JT 研に対して、立入検査の実施や再発防止策についての報告を求める等の対処をしてきている。


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