[原子力産業新聞] 2001年2月22日 第2076号 <5面>

[IPCC] 第2作業部会開かれる

ジュネーブで第6回目

気候変動に関する政府間パネル (IPCC) 第2作業部会第6回会合が、13日から16日までスイス・ジュネーブで開催された。

会合では、IPCC 第3次評価報告書第2作業部会報告書の政策決定者向け要約の審議・採択及び第2作業部会報告書本体の受諾が行われた。

今回採択された報告書は、気候変化の影響に対する自然・人間システムの感受性、適応力、脆弱性についての評価をとりまとめたもの。報告書では、数々の証拠により、近年の地域的な気温の変化が多くの物理・生物システムに対して影響を及ぼしている高い確信があることを指摘するとともに、世界各地域ごとの影響についてより詳細な評価を行っている。

今後、第3作業部会報告書についても審議・採択が行われ、最終的には今年4月にケニア・ナイロビ市で開催予定の IPCC 第17回総会で、第3次評価報告書の最終的な承認がなされる予定。環境省としては、今後とも地球温暖化問題に関わる国際的な検討に積極的に参画・貢献することとしている。

IPCC の第3次評価報告書は、地球温暖化問題について全般的に世界の最新科学知見をとりまとめる目的で検討されているもので、気候変動予測を行う第1作業部会、温暖化の影響・適応を扱う第2作業部会、温暖化への対策・政治的側面を扱う第3作業部会、および統合報告書としての4部構成で検討が進められている。


Copyright (C) 2001 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.