[原子力産業新聞] 2001年3月29日 第2081号 <2面>

[福島地裁] 福島第一むけMOX、品質管理は適正

原告側請求を却下

東京電力福島第一原子力発電所3号機で計画されているプルサーマルに使用するウラン・プルトニウム混合酸化物 (MOX) 燃料の安全性が確認されていないとして、福島県や首都圏などの住民約1,900人が東京電力を相手どり、MOX 燃料の使用差し止めを求めた仮処分申請で、福島地裁は23日、原告側の請求を却下する決定を行った。

判決を下した生島弘康裁判長は、争点となった福島発電所への MOX 燃料のペレット外径寸法抜き取り検査での不正操作の有無と仕様外のペレットを使用した場合の危険性に関して、「品質保証体制を確認しており、不正操作も認められない。債権者 (原告) の主張は理由がない」などとし、原告側主張を退けた。

プルサーマルの導入については佐藤栄佐久福島県知事の慎重な姿勢により計画がずれ込む情勢となっているが、品質など安全面の管理については改めて適正との司法の判断が下ったことになる。


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