[原子力産業新聞] 2001年4月5日 第2082号 <3面>

[豪州] アルゼンチンと原子力協力保障措置協定を締結

オーストラリアは3月27日、原子力科学技術分野における広範囲の協力でアルゼンチンと二国間協定を締結したことを明らかにした。

A.ダウナー外相によると、この協定の締結は昨年、豪州原子力科学技術機構 (ANSTO) がシドニーのルーカスハイツ研究所に新たな研究炉を建設する計画でアルゼンチンの国営企業である INVAP 社を選択したのに続くもの。研究炉の建設には2億7,850万豪州ドル (186億6,000万円) の予算を見積もっており、科学技術分野における個別の投資としては豪州の歴史上最高額になるとしている。

両国は今後、研究炉および関連設備、資機材、核医学、放射性廃棄物と照射済み燃料の安全管理、放射線防護、原子力安全規制、放射性鉱物の探査と開発、核物質防護と保障措置の技術−などの分野で協力関係を深めていく。使用済み燃料を豪州からアルゼンチンに輸送することも可能になるが、いかなる原子力資機材を輸送する場合でも国際原子力機関 (IAEA) の保障措置が適用されると言明している。


Copyright (C) 2001 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.