[原子力産業新聞] 2001年4月12日 第2083号 <3面>

[国際] 世界のウラン生産量が増加

12%増の3万5,000トンに

米国で3月末に刊行された「UX Weekly」誌によると、昨年1年間に世界で生産されたウラン鉱 (U3O8) は前年の3万1,154トン (tU) から12%増加して約3万5,000トンに達した。

西側緒国の生産だけ見ても99年実績の2万3,846トンより13%増加しており、主要生産国であるカナダとオーストラリアを中心に合計2万6,923トンが生産されたとしている。地域別の生産量は次の通り。

カナダ=西側諸国全体の生産量の4割に当たる1万692トンを生産。カメコ社がほとんどの権益を持つマッカーサーリバー鉱山とキーレイク鉱山の合計生産量が4,115トンとなったほか、ラビットレイク鉱山でも生産量は2,808トンにのぼっている。コジェマ社が主導権を握るマックリーンレイクおよびクリフレイクの両鉱山ではそれぞれ2,308トン、1,462トンが生産された。

オーストラリア=生産量は全体の28%とカナダに次いでおり、前年実績を1,615トン上回る7,615トンだった。ウエスタン・マイニング社のオリンピックダム鉱山で生産規模が41%拡大され、3,846トンの実績を上げた。ERA 社のレンジャー鉱山でも生産量は約15%増加して3,769トンとなっている。

アフリカ中央部=前年より約11%の減産となり、2,885トンに留まった。西側諸国全体の生産シェアも11%。コジェマが最大権益を持つニジェールのアクータ鉱山とアルリット鉱山では生産量がそれぞれ1,923トンと962トンだった。

アフリカ南部=ナミビアでの生産量は平年並みで、リオ・ティント社のロッシング鉱山では99年実績とほぼ同じ2,692トンを生産。しかし、DRD 社のハールトビーストフォンティン鉱山の閉鎖によりアフリカ南部全体の生産量は12%減の808トンとなっている。

米国=カメコ、リオ・アルゴム社、コッター社の3社合計で18&減の1,462トンに留まった。

同誌はこのほか、旧ソ連諸国でも生産量が増加し、合計6,423トンになったことを伝えている。内訳としては旧ソ連諸国全体の約4割にあたる2,115トンをロシアが生産。続いてウズベク共和国が2,000トン、カザフ共和国が1,500トン、ウクライナが808トン生産したとしている。


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