[原子力産業新聞] 2001年5月10日 第2086号 <3面>

[ロシア] カリーニン3を優先的に完成へ

ロシア原子力学会が先月末に伝えたところによると、ロシア原子力省 (MINATOM) は今後、現在建設中の原子力発電所の中でもカリーニン3号機 (100万kW、VVER) の完成を最優先していく考えだ。

これは同省のV.ヴィノグラドフ第一副大臣が明らかにしたもの。ロストフ1号機 (100万kW、VVER) が同国で8年ぶりの新規原子炉として3月末に送電網に接続された後、カリーニン3号機の作業がヤマ場を迎えているとしている。ロシアではこのほか、同炉とほぼ同じ時期に着工したクルスク5号機 (100万kW、RBMK) が建設中なのに加えて、一時期凍結されていたロストフ2号機 (100万kW、VVER) の建設作業を今年から再開することが昨年11月にロスエネルゴアトム社のY.コピエフ副会長から発表されている。

ヴィノグラドフ第一副大臣によると、ロシアは今年の原子力施設建設費用として100億ルーブル (約437億円) を投入する予定で、来年にはこの額を130億〜140億ルーブルに拡大するとの考えを明らかにしている。


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