[原子力産業新聞] 2001年5月10日 第2086号 <3面>

[仏-独] 使用済み燃料輸送が再開

98年にドイツで使用済み燃料の国外輸送が禁止されて以来初めて、先月10日にドイツからフランスのラアーグ再処理工場に使用済み燃料が輸送された。

今回運ばれたのはドイツで稼働するフィリップスブルク、ビブリス、グラーフェンラインフェルトの3つの原子力発電所から出た使用済み燃料70体で、合計5台のキャスクに封入されたこれらの燃料は10日の夕方にドイツ南部のウォース駅から鉄道で出発。仏北部のナンシー、シャロン、カーンなどを経て11日の昼には再処理工場に最も近いヴァローニュ駅に到着した。ここでトラックに積み替えられた燃料は、その後陸路で再処理工場に向かったが、再処理されるまでの間は同工場の貯蔵プールで保管されることになる。処理後のガラス固化体は両国間の協定に従って、ドイツに返還される予定だ。

輸送の途中、反原子力団体の妨害により、予定の到着時刻から3時間近く遅れたが、警察の働きにより大事には至らなかった。


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