[原子力産業新聞] 2001年5月31日 第2089号 <3面>

[IAEA] パナマの被曝事故で専門家派遣

国際原子力機関 (IAEA) は25日、「原子力事故又は放射線緊急事態の場合における援助に関する条約」に基づくパナマ政府の要請に従い、パナマ国立腫瘍研究所で発生した被曝事故の事後対策支援のため国際専門家チームを派遣すると発表した。

22日付けで IAEA に通報された同事故では、死者数名を含む28名が被曝したと伝えられているが、死者の正確な人数および詳細については今のところ不明。専門家チームの現地での活動項目は、(1) 事故原因となった放射線源が安全な状態で保管されていることを確認 (2) 処方記録および身体測定により被曝者の受けた線量を評価 (3) 被曝者の治療後の経過評価および死者の検死解剖 (4) 事故後の影響を最小限とするために IAEA が提供できる支援項目を特定−などとなっている。

同専門家チームはフランス、日本、米国、IAEA から放射線医学、放射線療法、放射線病理学、放射線測定、放射線防護の専門家6名で構成されている。


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