[原子力産業新聞] 2001年6月14日 第2091号 <2面>

[WIN-Global] 韓国で年次大会開催

日本人として初、碧海酉癸氏にウィン大賞

原子力や放射線の業務や研究に携わる女性の世界的な組織である WIN-Global (WIN-Women in Nuclear、ウィン・グローバル) の第9回年次大会が、5月14日〜17日の4日間にわたり韓国のソウルで開催された。

ウィン・グローバルは、現在56か国に2000名以上の会員を擁しており、日本でも、ウィン・ジャパンが昨年4月に発足、現在会員は121名 (賛助会員含む) である。

今回の年次大会は、19か国120名の参加者があり、日本からは小川順子ウィン・ジャパン会長 (日本原子力発電) をはじめ計8名の会員および、招待講演者として電力中央研究所の土屋智子主任研究員が参加した。

前半はセッション中心で、今回欠席の現会長オーストリアのアニック・カルニノ氏に代わり、初代会長のイレーネ・エゲテ氏による開会挨拶後、各国の活動報告がなされた。

日本からは、原子力広報功労者として第6回 WIN 大賞に選ばれた WEN (Women's Energy Network、ウェン) の創立者でもある碧海酉癸氏の活躍やコメント等が紹介された。加えて、土屋氏による JCO 事故後の周辺住民への調査結果が発表された。各国からは、原子力分野における女性の役割や原子力に対する意識の男女差、放射線の医療への適用等について報告があった。

後半には施設見学が行われ、韓国の南東に位置する霊光原子力発電所や韓国原子力研究所 (KAERI)、韓国水力・原子力発電 (KHNP) を訪問した。

特に今大会では、今回出席のアジア諸国6か国によるウィン・アジアを設立するためのコンセンサスを得た。その他、ホスト国である韓国による伝統的衣装や料理、踊りの紹介等、文化的交流も図られた。来年の大会は、フランスのパリで開催予定。今後ウィン・ジャパンとしても、2004年までには、日本での開催を目指して準備を進めていくことになっている。

(WIN 会員・電力中央研究所広報部 金子由美)


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