[原子力産業新聞] 2001年6月21日 第2092号 <1面>

[青森県] 原子力政策賢人会議開く

政府施策の進展を注視

青森県知事の諮問的立場で審議を行う原子力政策青森賢人会議 (座長・大道寺小三郎青森経済同友会代表幹事) の第16回会合が20日、青森市内のホテルで開かれ、国や県から、プルサーマル計画を初めとする核燃料サイクル政策や原子力防災への対応に関する現状説明が行われるとともに、今後の青森県としての原子力政策への取り組みの方向性などが話し合われた。

賢人会議が開かれるのは、昨年3月8日以来。この間、燃料サイクルをとりまく状況も動きをみせていることから、会議は高い関心を呼んだ。

会議の冒頭、木村守男知事は挨拶の中で、これまで青森県が国の安全確保を大前提に原子力政策に一貫して協力してきたことに触れた上で、5月23日に知事と関係閣僚らとの間で開かれた核燃料サイクル協議会の場でプルサーマルの推進に国が全力を挙げ取組むとの決意表明がなされたことを紹介。プルサーマル計画の状況が六ヶ所再処理施設の操業に直接影響を及ぼすとの観点から、今後の政府の施策を冷静に見守るとともに、県として慎重に対応を図りたいとの意向を示した。

続いて、原子力委員会や行政庁ら国と電気事業者が最近の原子力の動向を説明したのに対して、賢人会議委員からはプルサーマル住民投票で投じられた反対票は何に対するものと分析すべきかとの質問や、ドイツや米国の原子力に対する最近の動きを注目すべきとする意見が出された。

さらに、「社会の中で住民投票が最近のひとつの潮流になりつつあるが、県知事としてはどう考えるか」との質問に対して、木村知事は民意をはかるルールとして尊重はすべきとしながらも、賛否にかける内容が十二分に説明され、環境が整った上で実施されるものでなければ、住民投票には相当に慎重であるべきとの見解を示した。

会議委員から我が国のリサイクル路線に対して、世界的にウランの市場価格が低下の傾向にある中で、リサイクルの必要性のみを訴えることは固定観念にとらわれた柔軟性に欠ける政策だとする厳しい見方も示されたほか、プルサーマルは中長期的に必要だとする意見や、原子力防災への国の取組みとしての保安検査官制度が現場との馴れ合いに陥らないようにすることが重要とする意見も出された。


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