[原子力産業新聞] 2001年6月28日 第2093号 <3面>

[フランス] 仏電力公社、600万kW分を競売へ

9月から2年以内に

フランス電力公社 (EDF) は先月末、国内の発電容量600万kW 分を9月から競売にかける予定だと発表した。

これは今年2月に、ドイツの EnBW 社株を買い増しする際、欧州委員会 (EC) から承認を得るための条件となっていたもの。フランス国内で操業中の電力供給業者や取り引き業者、あるいはこれから市場への参入を希望する者にも EDF の発電容量を得るチャンスが与えられることになる。EDF が予定している契約形態は2種類あり、 (1) ピーク・ロードとベース・ロードの両電源について、規定料金で高圧グリッドの発電出力に登録する権利という実質的な発電容量の形の契約 (2) EDF が規制料金で買電義務を負っているコ・ジェネ発電所からの確定電力量という形の契約で11月から3月までの期間はフル出力のべース・ロード電力、夏期には規定の低出力電力を得られる−となっている。

EDF によれば、こうした契約により供給業者や取り引き業者達は発電所の所有により発生する操業上、エンジニアリング上のリスクを負わずに済む。競売は9月から何回かに分けて行われる予定で、EDF としては2年以内に合計600万kW 分を売却する考え。具体的には MW 時あたり26ユーロのピーク・ロード電源100万kW 分の権利、8ユーロ/MW 時のべース・ロード電源400万kW 分、および100万kW のコ・ジェネ発電所からの電力を融通するとしている。差し当たり初回の9月にはこのうちピーク・ロード電源20万kW 分、べース・ロード電源80万kW 分、コ・ジェネ発電所からの19万kW が競売に掛けられる計画だ。


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