[原子力産業新聞] 2001年7月19日 第2096号 <3面>

[ロシア] 使用済み燃料受入れ法案が成立

国際再処理事業、スタートヘ

ロシアのV.プーチン大統領は11日、海外からの使用済み燃料をロシア国内で再処理するとともに、それにともなう貯蔵を可能にする3種類の法案に署名した。

これにより法律として正式に成立したのは (1) 海外からの廃棄物輸入を禁じた自然環境保護法に例外措置を導入する修正法案 (2) 使用済み燃料の一時貯蔵などを規定した原子力法の修正法案 (3) 再処理事業による利益を旧ソ連時代の核兵器で汚染された地区の浄化・復旧に充てることを可能にする特別生態環境計画法。プーチン大統領はまた、実際の使用済み燃料持ち込みについて適否を審査する特別委員会の設置を定めた政令に署名。同委員会は大統領と議会の上院と下院、および政府が5名づつ任命する委員20名で構成される予定だが、すでにロシア科学アカデミーの副総裁でノーベル物理学賞受賞者でもあるZ.アルフョーロフ下院議員が委員長として任命されている。

今回の法案成立により、ロシア原子力省 (MINATOM) は世界の再処理サービス市場に本格的に参入していく計画。再処理事業では最初の10年間に200億ドルの収益が得られると見込んでいる。


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