[原子力産業新聞] 2001年7月26日 第2097号 <1面>

[G8外相会合] 核実験の凍結継続を

FMCT 交渉開始で再確認

主要国首脳会議 (ジェノバサミット) 外相会合が18、19日にローマで開かれた。

軍縮、核不拡散、軍備管理やインドネシア問題などの地域情勢をめぐる論議を行い、総括文書を採択した。

総括文書のなかで、核不拡散や軍縮問題については、「21世紀の課題に直面する中で戦略的安定性と国際安全保障を維持・強化していくため、我々は、大量破壊兵器とその運搬手段の拡散がもたらす脅威に対処するよう構築された多数国間条約や輸出管理アレンジメントといった既存の体制を重視している」とし「我々は、国際的な軍備管理や不拡散の体制を強化する努力を歓迎するとともに、大量破壊兵器に関する基本的な条約の遵守と普遍化を促進し、2000年核兵器不拡散条約 (NPT) 運用検討会議の結論の実施に貢献する決意を再確認する」とした。また「包括的核実験禁止条約 (CTBT) が発効するまでの間、すべての国に対し、世界的な核実験の現行モラトリアムを維持するよう求める。我々は、5年以内の妥結を目指し、核兵器用核分裂性物質生産禁止条約 (FMCT) に関する交渉を即時に開始するとのコミットメントを再確認する」との認識が示された。さらに IAEA との間で適切な保障措置協定と追加議定書を締結するよう未締結国すべてに呼びかけるとの考えを明示した。


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