[原子力産業新聞] 2001年8月2日 第2098号 <1面>

[ITER] 国内誘致、3道県が正式表明

適地調査委がヒアリング

国際熱核融合実験炉 (ITER) の国内誘致地点を目指す各都道府県からの誘致提案が7月27日で締め切られ、北海道、青森県ならびに茨城県の3道県が正式に提案書を提出した。

国内誘致地点の選定作業としては、6月末に設置され「ITER 適地調査専門家会合 (座長・秋山守エネルギー総合工学研究所理事長) の先月4日の初会合で候補地選定プロセスが審議・了承されたのを受け、文部科学省が誘致候補の公募を行い、都道府県の知事を通じて国内の調査条件に示された評価項目に沿った「握案書」の提出を求めていた。

27日には、3道県の副知事がそれぞれ今村努文部科学省研究開発局長を訪ね、誘致提案書を手渡した。北海道は苫小牧市、青森県はむつ小川原地域、茨城県は那珂町を誘致地点として挙げている。

各自治体からの正式提案書提出をうけて、適地調査専門家会合は、第2回目の会合で地元からのヒアリングを含めて検討を行い、最終的には評価項目ごとウエイトづけして、さらに数値化して候補地点の条件を評価することにしている。

8月中旬を目処に、基本条件等の評価項目に沿って誘致候補地点の自然条件や社会条件等を調査し、選定にあたっての判断材料を専門的な見地から検討。一本化にむけ選定のための判断材料を文部科学省に提出する予定だ。


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