[原子力産業新聞] 2001年8月2日 第2098号 <3面>

[英国] 「再処理工場は廃止」

燃料管理法で裁定

英国のB.ウィルソン産業・エネルギー・環境相は7月18日、スコットランドのドーンレイ・サイトで94年に閉鎖したプロトタイプ高速炉 (PFR) の燃料管理方法について、「同サイトの再処理工場の改修によってこれ以上の燃料を処理することなく環境復旧計画を進めていく」との方針を規制当局に指示した。

ドーンレイ・サイトの残存燃料管理については同サイト全体の長期的な環境復旧計画の一環として、昨年4月から数種類の管理方法のいずれを選択するかで全国民を交えた意見調査が行われていた。今回のエネルギー相の裁定により、同サイトを所有する英国原子力公社 (UKAEA) は再処理工場 (D1206) の廃止措置を開始するとともに、同サイトに残っている核燃料のいくつかはそのまま貯蔵。もしくは他の場所で処理したり貯蔵するなど、それぞれの燃料の性質に応じた最良の管理方法を模索していくことになった。

ウィルソン大臣は、ドーンレイの環境復旧作業に取りかかることは非常に重要との認識から、「今回の裁定はこのような国家的な作業を完了させる上で必要な労働力や管理方法に明確な道筋を定めた」と強調した。また、判断を下すに当たっては各方面からの助言や意見を注意深く考慮したと説明している。UKAEA 側も「政府の方針が早々に示されたため人的、財政的な資源を廃止措置に集中することができる」として歓迎の意を表明している。


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