[原子力産業新聞] 2001年8月23日 第2100号 <3面>

[米国] 米原発で、燃料コストを比較

「ウランは割安」

米原子力エネルギー協会 (NEI) が3日付けで伝えたところによると、テキサス州で稼働するサウス・テキサス・プロジェクト (STP) 原子力発電所 (各131万2000kW、PWR 2基) は2000年に全米で平均燃料コストが最も安い発電所となった。

根拠になったのは連邦エネルギー規制委員会 (FERC) の報告書で、同年に全国平均の燃料コストが0.481セント/kW 時だったのに対し、STP のコストはそれを17%下回る0.3997セント/kW 時を記録。STP が合計7,640万ドルの燃料費で発電した電力量は年間で190億kW 時に達した。好記録の理由として STP では、完全燃焼しなかった燃料集合体の再利用や市場でのウラン価格低迷を挙げている。

98年から2000年までの3年間で比較してみると、トップはデューク・パワー社のカトーバ原子力発電所で、0.423セント/kW 時。以下、同社のW・B・マクガイア発電所の0.433セント/kW 時、オコーニー発電所の0.439セント/kW 時と続き、STP は第4位の0.448セント/kW 時に留まっている。

NEI は原子力発電の競争上の利点は主に、比較的低いレベルで安定した燃料コストにあると指摘。FERC の報告書によると、産業界全休のデータが入手できた99年実績で、ウラン燃料は平均コストが0.5セント/kW 時と破格だった一方、石炭は1.45セント/kW 時、石油は2.41セント/kW 時、ガスは2.84セント/kW 時だったことがわかっている。


Copyright (C) 2001 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.