[原子力産業新聞] 2001年8月30日 第2101号 <1面>

[原子力防災訓練] 今秋、泊で総合防災訓練

初のオフサイトセンター利用

原子力防災対策特別措置法に基づいて国が全国で建設を進めている、「原子力災害現地対策本部 (オフサイトセンター) 」を利用した初の原子力防災訓練が今秋、北海道電力の泊原子力発電所で行われることとなった。

訓練は特別措置法に基づき、放射性物質が外部へ漏れる事故を想定して行われる。小泉純一郎首相を本部長とし、関係省庁や北海道、地元市町村、北海道電力などが参加。小泉首相の原子力緊急事態宣言に続き、対策会議の開催や住民非難なども行われる大規模なものになる予定だ。

現在国は一昨年の臨界事故を教訓に、全国21か所でオフサイトセンターの建設を進めており、泊原子力発電所では今年5月、全国に先駆けて同センターが完成している。同措置法に基づいた、原子力発電所から放射性物質の外部放出が起きた事故を想定しての訓練は、昨年10月に中国電力・島根原子力発電所で行われているが、この際には地元の体育館を臨時のオフサイトセンターとして実施されているため、今回の訓練が実際のオフサイトセンターを使用した初の訓練となる。


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