[原子力産業新聞] 2001年8月30日 第2101号 <3面>

[豪州] ハンガリーと原子力協定を締結

ウラン輸送で枠組み

オーストラリア政府は8日、同国とハンガリーが原子力の平和利用と核物質輸送に関する協力で二国間協定を締結したと発表した。

ハンガリーのブダペストで同協定に署名したのは豪州のL.クルイス在ハンガリー大使とハンガリー原子力当局のJ.ロナキー局長。協定には、今後ハンガリーの原子力発電所用に供給されると考えられる豪州産ウランの保障措置や検認、核物質防護に関する厳しい規定が明記されているという。条約レベルの協定であるため、実際に発効するのは両国内で憲法その他に係わる必要事項をクリアしてからということになる。

なお、豪州は現在までのところ、ユーラトムも含めて25か国をカバーできる15の二国間保障措置協定を締結済み。今年3月にアルゼンチンとの間で結んだ原子力協力および保障措置に関する協定は今週にも具体的な内容の最終取決め段階に入るとしている。同協定では、アルゼンチンの INVAP 社が豪州で建設している豪州原了力科学技術機構 (ANSTO) の研究炉について、両国の原子力機関が技術と機器を移転することが可能になる。また、国際原子力機関の保障措置に基づいて豪州からアルゼンチンにウランを輸出したり、ANSTO の研究炉から出る使用済み燃料をアルゼンチンが管理するオプションも含まれるとしている。


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