[原子力産業新聞] 2001年9月6日 第2102号 <1面>

[原子力予算] 経済産業省、来年度は7.7%の増額要求

立地・理解促進対策を拡充

経済産業省分の2002年度原子力関係概算要求が取りまとめられた。「昨年11月策定の原子力長期計画および本年6月の原子力部会及び原子力安全・保安部会の報告を受け、これらの内容を具体化するための施策を実施」することを目標に策定された02年度分概算要求は、一般会計分7億5000万円 (今年度予算額=7億8000万円)、電源開発促進対策特別会計 (電源特会) 立地勘定分が1464億3000万円 (同1334億8000万円)、多様化勘定分256億5000万円 (同261億5000万円)、総額で今年度予算比7.7%増の1728億3000万円 (同1604億2000万円) と、大幅な増額要求がされている。

具体的に内容を見ると、安全関係では「科学的合理性のある安全規制に必要な知見の充実」のための費用のうち、高燃焼度軽水炉燃料等の事故時の挙動に関する技術調査分が4億円で新規に要求されているほか、防災訓練の充実・強化や、地方自治体の行う連絡通信設備・防災資機材の整備等に対する支援を行う防災対策の分野で総額106億円 (今年度予算額=97億円) が要求されており、そのうち緊急時安全対策交付金が48億円 (同40億円) と拡充される見込みだ。

一方政策関係は、総額284億円 (同279億円) が要求された。中でも原子力に対する国民理解の促進のための費用が、「原子力政策に関する国民的合意形成のため、『エネルギー教育の充実』、『隣人と話をするような情報交流』、『百聞は一見にしかずの実践』、『まず国が前に出る』の方針のもと、従来の広報活動を改めて、広聴・広報活動として抜本的に見直す」として、99億円 (今年度予算額=85億円) を要求。そのうち8月に策定されたプルサーマル連絡協議会中間取りまとめを受け、「教員向けの教材等の作成・配付」のための費用1億円が新規で。原子力発電所見学者の100万人達成のための費用7億円 (同1億円) が、それぞれ要求されている。

さらに、核燃料サイクル関連では、レーザー濃縮技術開発については繰上げ終了とし、核燃料サイクル開発機構から日本原燃への技術移転による事業化を支援するための遠心機開発の開発補助金制度の創設を決定。新規に14億円が要求されている。

また、課題である原子力立地関係について、来年度も引き続き力を注いでいく。MOX 燃料加工、中間貯蔵、高レベル放射性廃棄物最終処分等といった、原子力関係施設の立地が見込まれる関連地域に対する交付金制度を新規に創設するなど、「個々の立地地域の実情・ニーズにきめ細かく対応した施策を講じる」という方針に沿って、総額で1182億円 (今年度予算額=1061億円) を要求している。


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