[原子力産業新聞] 2001年9月6日 第2102号 <3面>

[スペイン] アスコ原発1、2号機で認可の10年延長を勧告

スペイン原産が8月29日付けで伝えたところによると同国の原子力規制審議会 (CSN) はこのほど、アスコ原子力発電所 (1号機は102万8000kW、2号機は101万5000kW、PWR 2基) の運転認可の10年延長を産業相に勧告した。

この判断は CSN が実施した最新の定期安全審査および確率論的安全分析の結果下されたもの。承認されればスペインで稼働する7サイト・9基の原子炉のうち6基までが10年の運転認可延長を許されたことになる。

アスコ1号機はスペイン最大の電力会社である ENDESA が完全に所有。同2号機については同社が85%出資している。ENDESA はこのほか、3基の原子炉で所有権を保持しているが、今年の初頭に原子力を含む発電設備の一部を売却し、新たに同国で5番目の規模の電力グループを創設する計画を発表している。実行に移されれば、同社が現在所有するサンタマリア・デ・ガローナ発電所 (46万6000kW、BWR) とトリリョ発電所 (106万6000kW、PWR) が新会社の発電資産となる予定だ。

なお、CSN はこのほか、スペイン国営の放射性廃棄物管理会社である ENRESA が操業するエル・カブリル低・中レベル放射性廃棄物処分施設の操業認可更新を承認している。この承認により、92年に操業を開始した同施設では、処分容量が一杯になる2010年頃まで定期的な安全審査を受けつつ操業を継続することが可能になった。


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