[原子力産業新聞] 2001年9月20日 第2104号 <2面>

[原環機構] SKBと技術協力

情報交換、人材の交流へ

原子力発電環境整備機構は17日、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社 (SKB) と高レベル放射性廃棄物処分に関する技術協力協定を締結したと発表した。情報交換や施設訪問、共同研究、人事交流等を通して、(1) 地質環境の選定と特性調査に関わる方法論および手法 (2) 処分場と人工バリアに関する工学技術 (3) 地層処分システムの性能評価に関する方法論と手法 (4) 情報の品質管理と品質保証 (5) パブリックアクセプタンスと信頼性の形成 − などに関する協力を進める。

原環機構が海外の機関と技術協力協定を結ぶのは、フィンランドのポシバ社、スイスの NAGRA に続いて3件目。

SKB は、バッテンフォール社、バーセベック社、OKG 社、フォルスマルク社の電力4社が主に核燃料の調達を行う民間会社として1972年に共同出資により設立した「スウェーデン核燃料供給会社 (SKBF)」が前身。その後、SKBF は核燃料供給と放射性廃棄物の輸送、貯蔵、処分前処理および最終処分を業務することになり SKB と改組された。SKB は高レベル廃棄物処分場について、93年から昨年までの間に国内6か所でフィージビリティ調査を終了。昨年11月に最終処分場建設のサイト調査をオスカーシャム、ティーエルブ、エストハンマルの3つの自治体で実施することを決定した。2020年に本格処分を開始することになっている。


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