[原子力産業新聞] 2001年9月20日 第2104号 <2面>

[環境省] 敦賀3、4で環境相意見を提出

環境省は17日、敦賀発電所3、4号機増設 (APWR、出力153.8万kW) に係る環境影響評価準備書について、環境影響評価法、電気事業法の規定に基づき、経済産業相から環境の保全の見地からの意見を求められたことから、同日付けで、同相に対し、冷却水の取放水による水温及び海生生物への影響についての環境監視の実施、重要な動植物についての事後調査等の実施等に関する環境相意見を提出した。

環境相意見の内容は主に6点。第1点は、発電所の取放水による水温及び海生生物への影響について、周辺海域の水温及び海生生物の環境監視に当たっては、取放水がそれらに与える影響について十分確認することにより、影響予測の妥当性を検証し、必要に応じ適切な対策を講じることを指摘した。第2点目は、海食洞について、波浪による浸食を防止するための具体的な措置を検討し、事業実施後においても検討結果の検証を行い、その結果に基づき、必要に応じて適切な措置を講じること。第3点目としては、陸生動物について、また第4点目は、計画地及びその周辺で確認されたヒナコウモリ、ハヤブサなどの環境監視を行うなどの対応をはかることが必要としている。第5点目は発電所の色彩について、周辺の風致及び景観と著しく不調和とならないよう、更に検討すること。さらに第6点目として、残土発生量の削減に向けて、更に工事計画の検討を行うことなどを求めた。


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